『色』と『風水』と『人間』の関係
こんにちは!
大阪・京都の伝統風水師の小林蔵道です。
色と風水と人間の話を真面目にしようと思います。
伝統五術の色が持つエネルギー
まず伝統五術の世界で『色』というと『五色』と呼ばれる五つの色があります。
この五つの色はこんな感じ。
青、緑
赤、朱
黄、茶
白、シルバー
黒、玄
で、この五つの色は、五行という五つのエネルギーに分類する事が出来る。
それがこれ
青、緑=木
赤、朱=火
黄、茶=土
白、シルバー=金
黒、玄=水
このエネルギー同士は、相生と呼ばれる生み出す関係と、相剋と呼ばれる刻する関係、比和と呼ばれる同じエネルギー同士の関係がある。
凄く簡単に説明すると、空間には五つのエネルギーのどれかが配置されていて、その五つのエネルギーには、全て吉凶がある。
だから、その空間エネルギーを強めたり、弱めたりする為に、色んな色のものを配置する!というのが、本当の考え方。
・方位に対する色
・用途に対する色
・願い事に対する色
と色の風水が、次から次へと色んな事を言われて、独り歩きしている状態です。
『方位に対する色』
西には〇〇色、北には〇〇色…と言われていますが、ほとんどは風水で『定位』と呼ばれているものや、紫白流年とよばれているものです。
実際の風水では、定位を使用する事は、ありませんし、紫白流年に対しても考え方が間違っています。
例えば、この図をみて下さい。
これは、ごく一般的な子山午向の玄空飛星盤です。
これが、建物の持つエネルギーの配置図になります。
注意)この配置図は、建物によって異なります。
つまり、太極と呼ばれる建物の中心からみた八方位は、それぞれが空間エネルギーを持っているという訳です。
例えば、赤く塗られているこの空間。
この空間は、九紫火星と七赤金星というエネルギーを持っているという事になります。
そこに、紫白流年という毎年変化するエネルギーが影響を与えます。
各空間エネルギーに対して、紫白流年という毎年のエネルギーが影響を与えます。
例えば今年2022年の場合
この配置図に対して、八白土星のエネルギーが影響を与えます。
つまり
九紫火星に八白土星が影響を与え、七赤金星に対して八白土星が影響を与えるという事です。
ですので、大切な事は、現時点で九紫火星が
『吉or凶』のどちらになるのか?
八白土星は、九紫火星を強めるのか?
凶を強めるのであれば、それは大凶となります。
吉を強めるのであれば、大吉ですよね。
ここでやっと色の話になります。
この空間のエネルギーを強めたり、弱めたりするのに、『色』を使う訳です。
色も確かに空間に対して、影響を与えるでしょう。
ですが、その物の本質の方が、影響を与えると思いませんか?
極論ですが、『赤い水』を設置した時に、五行エネルギーは『赤』の『火』の影響が強いのか?
それとも、本来の『水』としてのエネルギーが強いのか?
どのように考えますか?
空間に対しての影響は、その物の本質の方が影響力が強いはずです。
こう考えていくと、色よりも大切な事がわかりますよね。
それでも、空間に対して、色を配置する事で満足したい人は、配置して頂いて構いませんが、気休めにしかならないでしょう。
では、なぜこれほどまでに、空間に対して『色』で考えるようになってしまったのか?
なぜ間違った?現代風水の色!
『人間と色』の関係にあります。
色というのは、人間の視覚に働きかけ、人間は影響を受けます。
ピンクの物を見ると女性らしさを感じます。
赤い物を見ると情熱的になり、黒いものを見ると権威や圧力を感じる。
これは、人間の本能がそうさせていると言われています。
つまり恋愛運を上げる為に、ピンクや花柄が良いと言われると、そんな気がしてしまうのはその為でしょう。
余談になりますが『ブーバキキ効果』って、知ってますか?
この二つの形にそれぞれ『ブーバ』と『キキ』という名前を付けて下さいってやつです。
言語、風習、国、人種、などを問わず、98%の人が、角ばった方をキキ、丸い方をブーバと名付けたそうです。
まさに、全人類が持つ本能ですよね。
つまり、色というものに対しても、人間は本能的に何かを感じる。
ピンクや花柄=女性
そう感じるという訳です。
つまり、空間に対する影響と人間に対する影響を、ごちゃ混ぜにして考えてしまっているんですよね。
空間に対する影響
人間に対する影響
人間への影響の闇
また、人間に対する影響にも、闇が一つあります。
人間の願望を叶える為に、色を使う時に大きな問題があるんです。
例えば…
・恋愛運を上げたい=ピンク
・財運を上げたい=黄色やゴールド
などと、世間では言われていますが、『女性らしさ』を想像する色と『恋愛運』が上がるというのは、全く別のものと考えなくてはいけません。
つまり、恋愛運が下がっている原因が、女性らしさが足りないから…というのであれば、有効な考え方でしょうが、恋愛運が下がる原因は、女性らしさが足りないだけではありません。
・自由奔放
・大人しすぎる
・派手過ぎる
・そもそも男に興味がない
・自信がない
など様々な要因があるにも関わらず、恋愛運=ピンクと考えるのは、いかがなものかと思います。
また、財運や金運も同じことがいえます。
お金に興味が無い事が原因で財運に見放されているのであれば、黄色やゴールドの財布を持てば財運が上がるかも知れません。
ですが、財運にとって大切なものは、お金に対する執着だけでは無いのです。
そもそも、財運の為に、黄色やゴールドの財布を持とうと思う事自体が、財運に意識が向いているので、それ以上の財運アップは期待できないでしょう。
財運には、社会的責任や家族との関係、行動力など、様々な物が影響します。
足りないものを『色』で補うのであれば、正しく足りないものを補わなくてはいけません。
まとめ
空間に対しての『色』の影響はほとんどないという事。
風水の色の活用は、空間に対してであって、人間に対してではないという事。
次に、人間に対する色の影響は、補いたい価値観に合わせて『色』を決めるべきで、恋愛=ピンク、金運=黄色やゴールドという決め方は、危険である…という事。
正しく根拠のある開運法を実践して下さいね。
伝統風水師 小林蔵道
東洋の伝統を重んじ、和魂漢才スタイルで人間の幸せを創造。
京都に風水専門店を構え、年間300件以上の風水、四柱推命鑑定や、目標達成のためのプログラムを開催。テレビやラジオにも出演。
実は20代まで占い嫌いでしたが、巷で知られているのとは違う「本当の風水」を知り、現在は専業の風水師です。
この記事をシェアする
検索
プロフィール
伝統風水師 小林蔵道
東洋の伝統を重んじ、和魂漢才スタイルで人間の幸せを創造。
京都に風水専門店を構え、年間300件以上の風水、四柱推命鑑定や、目標達成のための和風水プログラムを開催。テレビやラジオにも出演。
実は20代まで占い嫌いでしたが、巷で知られているのとは違う「本当の風水」を知り、現在は専業の風水師です。