伝統八宅派風水鑑定方法!~伝統的な八宅派風水の真実~
こんにちは!
大阪・京都の伝統風水師 小林蔵道です。
最近は、玄空飛星派もポピュラーになってきましたが、まだまだ根強い人気の『八宅派風水』です。
私はほとんど使用しませんが…。
①八宅派風水とは何なのか?
②八宅派の鑑定方法。
③なぜ私がほとんど使用しないのか?
について、お話させて頂きます。
【必要な物】
図面
方位磁石
厚紙
定規
360度分度器
住人の生まれ年
日本の八宅派風水
![](https://ishira-fengshui.jp/wp-content/uploads/2021/09/八宅明鏡-687x1024.jpg)
日本で流行している『八宅派』。
八宅派風水は、『宅(家)』と『命(人)』を八種類(八卦)に分類し、『宅』と『命』の相性に重きを置く技法と言われています。
分類の仕方は、『宅』の場合は方位、『命』の場合は生まれ年で分類します。
分類された『宅』と『命』は、それぞれ八つの方位を持ちますので、各方位に対する吉凶を論じます。
『宅』の分類法
まず、『宅』の種類を決定しなくてはいけません。
宅の種類は、『宅』の坐(ざ)の方位から割り出します。
方位を割り出す為に、大切な事が建物の坐と向(こう)の決定になります。
簡単に説明すると坐というのは、建物の背面の事をいい、向というのは建物の向いている方の事を言います。
八宅派の場合、『坐』を基準に考えますので、注意が必要です。
『向』を基準に算出しません!
![](https://ishira-fengshui.jp/wp-content/uploads/2021/09/八宅派2.jpg)
方位を測定する時は、必ず磁石を使用して下さい。
スマホ等はあまりお勧めしません。
坐の方位で、宅の種類を八種類に分類する事が出来ます。
【離宅】
157.5度~202.5度
【坤宅】
202.5度~247.5度
【兌宅】
247.5度~292.5度
【乾宅】
292.5度~337.5度
【坎宅】
337.5度~22.5度
【艮宅】
22.5度~67.5度
【震宅】
67.5度~112.5度
【巽宅】
112.5度~157.5度
『宅』の太極(中心)の出し方!
宅の八卦を算出したら、次は『太極(中心)』を出します。
太極の考え方は、平面図にした時の重心の位置が太極となります。
建物の形が長方形であれば、重心を出すのは簡単なのですが、張りや欠けがある場合は、それも計算に入れて重心を算出します。
ですが、複雑な形になれば、計算式も複雑になり、XやらYやらを使って計算の上で重心算出をしなくてはいけません。
一番簡単な方法は、平面図と同じ大きさの厚紙を作り、鉛筆の上にバランスよく乗る場所が重心になります。
少し面倒臭いかも知れませんが、『太極』は、大切なポイントになりますので、正しい重心を割り出しましょう!
私の場合は、重心算出ソフトを利用しています(笑)
八分割の方位線を引く!
![](https://ishira-fengshui.jp/wp-content/uploads/2021/09/八宅派3.jpg)
太極を決定したら、次は八方位線を引きます。
太極を中心に八方位の分割をするのですが、45度で分割します。
分割は下記の度数で行ってください。
【離方位】
157.5度~202.5度
【坤方位】
202.5度~247.5度
【兌方位】
247.5度~292.5度
【乾方位】
292.5度~337.5度
【坎方位】
337.5度~22.5度
【艮方位】
22.5度~67.5度
【震方位】
67.5度~112.5度
【巽方位】
112.5度~157.5度
これで鑑定書の完成です。
八宅派の各宅の吉凶
![](https://ishira-fengshui.jp/wp-content/uploads/2021/09/八宅命卦-1024x710.jpg)
各八方位に対して、吉凶がでました。
生気の方位『大吉』
リビングやダイニング、大黒柱の部屋、寝室などに使用するのが好ましい。
活力があふれ、気品が備わります。
また、子宝にも恵まれやすくなるとされています。
天医の方位『大吉』
リビングやダイニング、大黒柱の部屋、寝室などに使用するのが好ましい。
特に女性に有利な方位とされている。
また、健康運にも良いとされている。
延年の方位『吉』
リビングやダイニング、大黒柱の部屋、寝室などに使用するのが好ましい。
家族の和合や夫婦関係に良い影響を与えると言われている。
伏位の方位『吉』
リビングやダイニング、大黒柱の部屋、寝室などに使用するのが好ましい。
大黒柱の権威に良い影響を与えるとされている。
また、この方位に浄化槽などがあると『幽霊』が出ると言われている。
五鬼の方位『凶』
トイレ、浴室、納戸などに適している。
つまり、人が長い時間滞在しない方が良いという事である。
突然の事故や病気に悩まされると言われている。
禍害の方位『凶』
トイレ、浴室、納戸などに適している。
つまり、人が長い時間滞在しない方が良いという事である。
法律問題に悩まされたり、人間関係に悩まされる。
些細な事が大事へと繋がる方位。
絶命の方位『大凶』
トイレ、浴室、納戸などに適している。
つまり、人が長い時間滞在しない方が良いという事である。
病気、癌、奇病に悩まされる。
六殺の方位『大凶』
トイレ、浴室、納戸などに適している。
つまり、人が長い時間滞在しない方が良いという事である。
夫婦仲が悪くなり、家庭内別居や離婚に向かいやすい。
男は家を放棄し、女性は淫乱になると言われている。
個人(命卦)の分類法
宅を八卦に分類したら、次は個人の命(めい)を八種類に分類します。
人間は、個々によって、方位から受ける影響が違うと考えられてています。
ですので、同じ寝室に寝ても、Aさんには凶意が現れたけど、Bさんには現れなかった…という事があります。
八宅派では、その原因を住む人の『命』の違いによるものだと考えるのです。
では、個人の命卦の出し方を説明しますね。
命卦の出し方
命卦は、生まれ年と性別によって、決定される宿命の事を言います。
宿命といっても、本来はその人の性質をみるのではなく、主に個人に対する『方位』を確認する事が出来ます。
生まれ年に対する八卦の表を作りましたので、自分がどの命卦になるのか確認しましょう!
生まれた年 | 男性命卦 | 女性命卦 |
昭和12、21、30、39、48、57、平成3年、12、21、30 | 離(り) | 乾(けん) |
昭和13、22、31、40、49、58、平成4年、13、22、31 | 艮(ごん) | 兌(だ) |
昭和14、23、32、41、50、59、平成5年、14、23、32 | 兌(だ) | 艮(ごん) |
昭和15、24、33、42、51、60、平成6年、15、24、33 | 乾(けん) | 離(り) |
昭和16、25、34、43、52、61、平成7年、16、25 | 坤(こん) | 坎(かん) |
昭和17、26、35、44、53、62、平成8年、17、26 | 巽(そん) | 坤(こん) |
昭和18、27、36、45、54、63、平成9年、18、27 | 震(しん) | 震(しん) |
昭和19、28、37、46、55、平成元年、10、19、28 | 坤(こん) | 巽(そん) |
昭和20、29、38、47、56、平成2年、11、20、29 | 坎(かん) | 艮(ごん) |
個別の方位盤
![](https://ishira-fengshui.jp/wp-content/uploads/2021/09/八宅命卦-1024x710.jpg)
宅の方位盤と内容は同じになります。
例えば、艮宅に離卦の方がお住まいだとします。
そうなると『宅卦』の吉方位と『命卦』の吉方位が、全て逆になります。
このような場合に、宅と命の相性が悪いと判断するのです。
逆に宅卦と命卦が同じ場合は、吉方位も凶方位も同じになります。
吉方位が同じになると、間取りのレイアウトもしやすくなりますよね。
命卦に対する方位の意味
生気の方位(大吉)
エネルギーが生み出される方位。
活発、貴品、発展などの意味がある。
天医の方位(大吉)
健康に関する方位。
落ち着きや集中といった意味がある。
延年の方位(吉)
和合の方位。
楽しみながら生活が出来るという意味がある。
また、夫婦関係という意味もある。
伏位の方位
平安の方位。
基本的には、伏位=坐になるので、吉凶を論じる事はありません。
五鬼の方位
災難の方位。
癌などの病気の意味がある。
禍害の方位
災禍に巻き込まれる方位。
突発的な不運に遭いやすいとされている。
口論、事故、法律問題などの意味。
絶命の方位
読んで字の如く、命を絶つほどの凶意に遭うと言われる。
行き詰まりを感じたり、失業や癌、奇病や難病など、大きく人生に影響を与える凶意があるとされている。
六殺の方位
精神的な不安定を呼び込む方位。
色情のトラブルや酒に溺れるなどの意味がある。
まとめ
簡単な日本で流行している『八宅派』の鑑定方法を書きました。
本来は、宅外観法や流年からみる観法があるのですが、日本の中では、なかなか紹介されていません。
なぜならば『難しい』から。
ダイエットやビジネス成功論などでも、同じことが言えますが『流行=正しい』では無いのです。
簡単なものは、流行しやすく、難しいものは『真実』だとしても、流行しないのが世の常。
自然の摂理なんですね。
ですので、今回の内容は『遊び』程度に、ご利用いただきたいと思います。
新築を設計するような時に、絶対に使用しないようにお願い致します。
取り返しがつきませんので…。
Q&A
Q:宅卦と命卦 どちらを優先するべきですか?
正しい答えは、どちらも!という事になります。
ですが、どちらかと言えば宅卦を優先させる方が良いでしょうね。
Q:太極を出すベランダやサンルームは、建物に含まれますか?
A:ベランダは建物に含みません。サンルームはその時の状況によって変わります。
しっかりと風が遮れる構造になっているか?建物から直接出入りできるようになっているか?という部分を確認します。
Q:新築時に八宅派は使うべきですか?
使うべきではありません。
もっと正確にいうと、使っても良いですが、他の技法の方が信憑性が高いので、他の技法を使った上で使用するなら全く問題ありません。
ですが、八宅派のみで新築設計をするのは、絶対にお勧めしません。
正直、危険すぎます。
Q:方位分割30/60を使わないのですか?
A:はい。使いません。
基礎的な八宅派はここで終わりですが、もっと深い八宅派になってくると、八方位ではなく、二十四方位を使用します。
二十四方位を使用した時に、30/60の分割では辻褄が合わなくなります。
ゆえに、45度分割の八方位を使用します!
Q:なぜ小林先生は『八宅派』を使わないのですか?
私自身、八宅派を使用しない訳ではありません。
ですが、私が使用する八宅派は、時間概念と宅の関係を深く読み解きます。
時間概念を含めた八宅派となると、かなり専門的な知識が必要になりますので、今回のブログには書きませんでした。(たぶん書いても理解できるのは風水師だけ)
また、今回ご紹介した『八宅派』は、何百と検証した結果、いまいち象意と実際の出来事が合わないのです。
それについては下記の動画をご覧ください。
![profile-photo](https://ishira-fengshui.jp/wp-content/themes/ishira-original/img/profile.jpg)
伝統風水師 小林蔵道
東洋の伝統を重んじ、和魂漢才スタイルで人間の幸せを創造。
京都に風水専門店を構え、年間300件以上の風水、四柱推命鑑定や、目標達成のためのプログラムを開催。テレビやラジオにも出演。
実は20代まで占い嫌いでしたが、巷で知られているのとは違う「本当の風水」を知り、現在は専業の風水師です。
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プロフィール
![プロフィール写真](https://ishira-fengshui.jp/wp-content/themes/ishira-original/img/profile.jpg)
伝統風水師 小林蔵道
東洋の伝統を重んじ、和魂漢才スタイルで人間の幸せを創造。
京都に風水専門店を構え、年間300件以上の風水、四柱推命鑑定や、目標達成のための和風水プログラムを開催。テレビやラジオにも出演。
実は20代まで占い嫌いでしたが、巷で知られているのとは違う「本当の風水」を知り、現在は専業の風水師です。