【伝統】八卦とは~本命卦、宅卦、八卦占いについて~
陰陽に分けられた気(エネルギー)は、四象➡八卦へと発展していきます。
伝説上の話になりますが、『先天八卦』は古代三皇の伏義が、万物自然を象って作ったと言われています。
伝説の中では、伏義が黄河のほとりを歩いている時(紀元前3300年頃)に、黄河の中から龍馬が現れ、その背中に一から十の模様が書かれていて、地球の成り立ち、自然の摂理を読み解いたという話。
龍馬の背中に書かれていた模様の事を『先天八卦図』『河図』『先天伏義図』などと呼ばれています。
その後(紀元前2000年頃)、黄帝の玄孫(やしゃご)の禹が、洛水(黄河の支流)の治水工事を行っていた時に、黄河から神亀(しんき)が現われ、その背中に黒●と白○が描かれており、縦横斜めのどれを数えても十五になる不思議な模様でした。
それを、のちに文王が、天から授けられた吉象として、解読した事が始まりと言われている。
これを『洛書』『後天八卦』『文王八卦』と呼びます。
『易経』の八卦
『陰陽(両義)が四象を生じ、四象は八卦を生ずる。』
と書かれています。
天地万物の生成の象徴とされています。
つまり、八卦は自然の摂理、天地万物を表わす象徴であると考えられるという事になります。
ですので、『易経』には、八卦は全ての吉凶を決める(知る事が出来る)と言われています。
また、八卦は、伝統五術全般に応用され、広い範囲で使われています。
細かな応用の仕方は、各技法によって、異なりますし、専門的な話になってしまいますので、今日はやめておきますね。
八卦分類表
この分類表に合わせて、読み解く事で『趨吉避凶』が実践できるといわれています。
【伝統風水談】
八卦は、森羅万象の力を借りて、魔除けとして使える事でも有名です。
魔除けの八卦については下記をご確認下さい。
個人をみる八卦(本命卦)
本命卦は、生まれ年と性別によって、決定される宿命の事を言います。
宿命といっても、本来はその人の性質をみるのではなく、主に『方位』や『宅卦』(後述します)の影響の受けやすさを確認する為に使用します。
八宅派で使用される事が有名ですが、玄空飛星派でも『部屋割り』などを決めるのに、本命卦は有効であると考えられています。
参考までに、本命卦を表にしました。
生まれた年 | 男性本命卦 | 女性本命卦 |
昭和12、21、30、39、48、57、平成3年、12、21、30 | 離(り) | 乾(けん) |
昭和13、22、31、40、49、58、平成4年、13、22、31 | 艮(ごん) | 兌(だ) |
昭和14、23、32、41、50、59、平成5年、14、23、32 | 兌(だ) | 艮(ごん) |
昭和15、24、33、42、51、60、平成6年、15、24、33 | 乾(けん) | 離(り) |
昭和16、25、34、43、52、61、平成7年、16、25 | 坤(こん) | 坎(かん) |
昭和17、26、35、44、53、62、平成8年、17、26 | 巽(そん) | 坤(こん) |
昭和18、27、36、45、54、63、平成9年、18、27 | 震(しん) | 震(しん) |
昭和19、28、37、46、55、平成元年、10、19、28 | 坤(こん) | 巽(そん) |
昭和20、29、38、47、56、平成2年、11、20、29 | 坎(かん) | 艮(ごん) |
風水をみる八卦
風水をみる時に、建物の種類を決める時に、八卦に分類する技術があり、それを宅卦と言います。
八宅派や乾坤国宝水法(龍門八局水法)で、使用される事が多いです。
八宅派の中でも、1番簡単な部分を御説明します。
建物は、基本的に『坐』と呼ばれる、背面ラインから直角に出る方位で、八種類に分けます。
画像の方位が『宅卦(宅の八卦)』となります。
【離宅】
157.5度~202.5度
【坤宅】
202.5度~247.5度
【兌宅】
247.5度~292.5度
【乾宅】
292.5度~337.5度
【坎宅】
337.5度~22.5度
【艮宅】
22.5度~67.5度
【震宅】
67.5度~112.5度
【巽宅】
112.5度~157.5度
となります。
八卦占いとは
『八卦占い』って、何ですか?と最初聞かれた時は、『なんのこっちゃ?』と思いましたが、八卦を上卦と下卦で組み合わせて、六十四卦からみる卜述の事。
つまり、『周易』の事だったんですね。
『八卦占い』誰かが命名した言い方なのでしょう。
八卦占いは、確かに的中率の高い卜術です。
ですが、術者と質問者の信頼関係や、影響力が的中率に関わります。
また、自分で自分の事を占い場合は、自分都合の良いように解釈しがちになりますので、注意して下さいね。
まとめ
幅広く活用される八卦。
最初は、難しく感じるかも知れませんが、まぁ知識として知っておいて下さい。
伝統風水師 小林蔵道
東洋の伝統を重んじ、和魂漢才スタイルで人間の幸せを創造。
京都に風水専門店を構え、年間300件以上の風水、四柱推命鑑定や、目標達成のためのプログラムを開催。テレビやラジオにも出演。
実は20代まで占い嫌いでしたが、巷で知られているのとは違う「本当の風水」を知り、現在は専業の風水師です。
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プロフィール
伝統風水師 小林蔵道
東洋の伝統を重んじ、和魂漢才スタイルで人間の幸せを創造。
京都に風水専門店を構え、年間300件以上の風水、四柱推命鑑定や、目標達成のための和風水プログラムを開催。テレビやラジオにも出演。
実は20代まで占い嫌いでしたが、巷で知られているのとは違う「本当の風水」を知り、現在は専業の風水師です。