伝統風水と日本の家相の違い その壱『欠け』と『張り』に対する考え方!

こんにちは!

大阪・京都の伝統風水師 小林蔵道です。

風水や家相を使って、家を建築しようとすると『欠け』に対する考え方にぶつかります。

まずは、『欠け』や『張り』って、なんの事を言っているのか?

日本の家相 建物の『欠け』『張り』とは

上が『欠け』下が『張り』

基本的に建物は、整形(真四角)が吉と言われています。

ですが、建築基準法や土地の有効活用の為に、意図的に建物を凹ました部分を『欠け』といい、凸らせた(とつ)部分を張りと呼びます。

上記写真の中で上部の〇を『欠け』下部の〇を『張り』と呼びます。

欠けや張りの定義は、建物の一面の幅に対して、三分の一以内の幅で凸っている部分を張りと呼びます。
それ以外は、全て『欠け』と呼びます。

日本の家相 張りと欠けの吉凶は?

大昔に買った本を引っ張り出ししてきました(笑)。

日本の家相では、基本的に『張り』は吉と考え、『欠け』は凶と考えるようですね。

ただし、鬼門と裏鬼門は『張り』も凶と考えます。

なぜ、『張り』が良くて、『欠け』が悪いのか?
なぜ、『鬼門』の張りは、凶相と考えるのか?

という事は、正直わかりません。

日本の家相で考える『欠け』の象意は、後天八卦を用いて凶意を読み解きます。

例えば『東南』に欠けがあると、長女に災禍が起きる…という感じ。

伝統風水の『張り』と『欠け』

伝統風水に『張り』は吉相、『欠け』は凶相と考えません。

『張り』『欠け』共に、吉の場合もあれば、凶の場合もあるのです。

つまり、『欠け』があるから凶相という考え方はしないのです。

このように歪な形は凶相と考えられています。

伝統風水の場合、建物の形がどうであれ、各方位に対して同じエネルギーが配置されています。

また、伝統風水の八方位に対して、それぞれ陰気と陽気が存在し、陽気を高める時は、窓を設置し空気と採光を高めたり、水の流れを作ったりする事で、陽気を高めます。

つまり、『張り』や『欠け』があるからといって、エネルギーが高まったり、小さくなったりという風には考えないという事です。

伝統風水の『張り』と『欠け』の使い方!

伝統風水の技法で、あえて『張り』や『欠け』を作る事があります。

例えば、ある方位に『凶』とされるエネルギーが、配置されているとします。

凶の配置されたエリアは、人間の滞在時間を少なくするような間取りにしなければいけません。

つまり、クローゼットや納戸、トイレなど、一日の中の滞在時間が少ない間取りを、その凶方位に配置します。

その時に、あえて『欠け』を作る事によって、人が滞在しないように工夫する訳です。

この技法は、某有名カフェが使用していますね。

また、その逆で吉の方位は、有効に活用したいので、『張り』を作ったりします。

もう一つ、『欠け』や『張り』をあえて作るとしたら、太極(家の中心)を少しずらしたい時に作りますね。

まとめ

伝統風水と日本の家相での『張り』や『欠け』に対する考え方の違いをお解り頂けたでしょうか?

私自身が風水を学ぶ前に、家相を勉強していました。

この『欠け』と『張り』に対する考え方の違いが、私を伝統風水に導いたと言っても過言ではありません。

伝統風水の中で、一律に『悪い』とか『良い』と考える技法は、本当に少ないです。

必ず全体的なバランスと合わせて考え、吉凶を判断します。

『欠け』があるからと言って、気にする必要は一切ないという事です。

読者様からの質問!

ベランダやサンルームは『欠け?』それとも『張り?』

築10年の家に住んでいます。
サンルームがあるのですが、これは張りと考えるべきでしょうか?

家相学(風水を含む)で、建物として考えるのは、空間が仕切られているか?という事を考えます。

つまり、ベランダは、外部として考え、サンルームは内部として考えるのです。

ただし、サンルームの場合、建物から出入り出来る事が条件となります。
建物から一度出て、サンルームに入らないといけない場合は、別の建物と考えますので、建物の一部として考えません。

また、カーポートも同様に考えますので、欠けや張りには全くの無関係という事です。

『欠け』があるのですが補う方法はありますか?

住んでいる家に『欠け』があります。
物置を置いたり、植物を置く事で『欠け』を補う事は出来ますか?
他に何か『欠け対策』があれば、教えてください。

自然の原理原則で考えると、『欠け』だから『凶』と考える必要はありません。

もし相談者様の家の『欠け』が、凶方位にあるとしたら、それは『吉相』と考えます。

仮に『欠け』が、吉方位にあったとしても、それは凶相と考えません。

単純に、吉エリアが使いにくい間取りになっているというだけの話です。

現段階で、『欠け』があるからと言って何も気にする必要はありませんよ。

鬼門に『欠け』があります!心配なのですが対策はありますか?

新築時に、家相や風水に全く興味が無かったのですが、最近興味を持ち始めました。
鬼門方位に欠けがあるのは『凶相』と言われています。
何か対策法はありますか?

まず『鬼門=凶方位?』という部分のお話をしなくてはいけませんね。

伝統風水で『鬼門』という概念はありません。

『鬼門』について、ここでは詳しく話ませんが(長くなってしまうので汗)、方位にに対して一律に固定された方位の意味で考える事に問題があります。

上記の方位盤は、後天八卦を元に作られたものです。

伝統風水は、後天八卦を元に、時間の経過で方位の意味が『飛星』していきます。
つまり、時期によって『吉凶』が変化し、起きる出来事や方位の意味が変わっていくのです。

何が言いたいかというと『鬼門』というのは、全ての家に当てはまると考えていますが、全ての家に対して、全ての時期に当てはまる方位など、存在しないのです。

ですので、鬼門に『欠け』があったとしても、一切、気にする必要は無いという事です。


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伝統風水師 小林蔵道

 東洋の伝統を重んじ、和魂漢才スタイルで人間の幸せを創造。

 京都に風水専門店を構え、年間300件以上の風水、四柱推命鑑定や、目標達成のためのプログラムを開催。テレビやラジオにも出演。

 実は20代まで占い嫌いでしたが、巷で知られているのとは違う「本当の風水」を知り、現在は専業の風水師です。

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