【伝統風水】方位の色について徹底解説！～正しく使い分ける方法～

こんにちは！

大阪・京都の伝統風水師　小林蔵道です。

• 北の方位の色は何色ですか？
• 南の方角に着けるカーテンの色は？
• 東にあるトイレの色は何色？

などの質問を頻繁に受けます（笑）

風水的な『方位の色』について、ご説明させて頂きます。

風水的方位のカラーとは？

風水的な方位のカラーは、河図洛書から生まれた陰陽五行論がもとになっています。

【伝統五術】風水の五行論～五行の相生と相克～

風水的な方位の色に、複数の種類がある事をご祖存じでしょうか？

• 定位と呼ばれる基本となる方位の色
• 宅の築年と向きで決まる方角の色
• 毎年の時間の流れに対する方角の色

もっと言うと、毎月、毎日や毎時間に対しての色も、理屈的には存在しますが、風水改善で使用すると考えた場合に、現実的ではありませんので、大きく分けて3つの種類があるという事になります。

定位の色

定位と言われるのは、『河図洛書（かとらくしょ）』に描かれていた『方位の五行』に対する色の事を言います。

古代中国の黄河から出現した、龍馬の背中に描かれていた『河図』
古代中国の洛水という河から出現した、神亀の甲羅に描かれた模様『洛書』

河図から先天八卦が生まれ、洛書から後天八卦が生まれました。（易経や書経）

【先天八卦を元に、八方位にエネルギーを割り振ったのが下記の図】

方位：南東 八卦：兌 五行：金 色　：白	方位：南 八卦：乾 五行：金 色　：白	方位：南西 八卦：巽 五行：木 色　： 青・緑
方位：東 八卦：離 五行：火 色　：赤	方位：中央 八卦：なし 五行：なし 色　：なし	方位：西 八卦：坎 五行：水 色　：黒、玄
方位：北東 八卦：震 五行：木 色　：青・緑	方位：北 八卦：坤 五行：土 色　：茶・黄	方位：北西 八卦：艮 五行：土 色　： 茶・黄

【後天八卦を元に八方位にエネルギーを割り振ったのが下記の図】

方位：南東 八卦：巽 数字：4 五行：木 色　：青・緑	方位：南 八卦：離 数字：9 五行：火 色　：赤・ピンク	方位：南西 八卦：坤 数字：2 五行：土 色　：茶・黄
方位：東 八卦：震 数字：3 五行：木 色　：青・緑	方位：中央 八卦：なし 数字：5 五行：土 色　：茶・黄	方位：西 八卦：兌 数字：7 五行：金 色　：白
方位：北東 八卦：艮 数字：8 五行：土 色　：茶・黄	方位：北 八卦：坎 数字：1 五行：水 色　：黒・玄	方位：北西 八卦：乾 数字：6 五行：金 色　：白

実際に風水でよく使用するのは『後天八卦』です。

一般的に、風水カラーと謳っているサイトや著書で、一番多く利用されている考え方でしょう。

【例】
定位として、南に五行の火、赤やピンクが来るので、南に赤を設置する！

というような使い方をしているようですね。

築年と向きで決まる方角の色

定位に続いてよく見かける考え方が、建物の築年と向きによって、決まる方角に対する色です。

この考え方は『玄空飛星派風水（フライングスター風水）』が元になっています。

【玄空飛星派（フライングスター）】
伝統的な風水術の中で、最も信憑性が高く、世界中で愛用されている技術。
レイモンド・ロー老師やリリアン・トゥー老師など、世界五大風水師も愛用する技術の一つ。
歴史的にも『玄空古義』から始まったと考えられ、紀元1000年頃から現代に伝えられる。

ちなみに、私もこの技術を頻繁に使用します。

伝統風水師　小林蔵道

この部分に関しては、少し『玄空飛星派風水』について、説明しなくてはいけません。

玄空飛星派風水は、『時間概念』と『方位概念』を合わせて考えます。

時間概念は『三元九運』と言われる時間概念（暦）を使用します。
建物が三元九運の中で、どのタイミングに建物が建てられたのかという事で、建物を中心に配置されるエネルギーが変わると考えます。

また建物の方位概念は、八方位ではなく地盤二十四座山と呼ばれる360度を24分割した方位を使用します。

この時間概念と方位概念から、その建物だけが持つエネルギー配置に合わせて、色を活用する事になります。

建物の種類は、全部で216種に分類され、それぞれ特徴が違います。
つまり、建物によって『方位の色』が変わってしまいます。

専門的な知識と経験が必要になる！
専門家に依頼する事をお勧めします！

毎年の運の流れで決まる方角の色

主に玄空学で（玄空学の一つが玄空飛星派）使用される紫白流年と呼ばれる暦が元になる、方角に対する色です。

定位が元になっているのですが、定位は時間が過ぎるとともに、エネルギーは移動していく（飛星）と考えられています。

ちなみに2021年は『六白金星』の年になります。

六白金星の時の方位に対する色は下記となります。

方位：南東 八卦：なし 数字：5 五行：土 色　：茶・黄	方位：南 八卦：坎 数字：1 五行：水 色　：黒・玄	方位：南西 八卦：震 数字：3 五行：木 色　：青・緑
方位：東 八卦：巽 数字：4 五行：木 色　：青・緑	方位：中央 八卦：乾 数字：6 五行：金 色　：白	方位：西 八卦：艮 数字：8 五行：土 色　：茶・黄
方位：北東 八卦：離 数字：9 五行：火 色　：赤・ピンク	方位：北 八卦：坤 数字：2 五行：土 色　：茶・黄	方位：北西 八卦：兌 数字：7 五行：金 色　：白

『2021年のラッキーカラーは？』という感じで、年ごとに色を使い分ける事を推奨している著書やサイトは、紫白流年が基準になっている事が多いですね。

【例】
2021年は、西に黄色いものを飾ると財運アップ！

【例②】
2021年のラッキーカラーは白（中央）。家の中央に、金属製で白い色のインテイリアを飾ると、家全体の運気がアップする！

余談ですが、年と同様に月に対して、日に対しての色があるので、その色を使う人もいます。

【総合的】風水カラーの使い方

以上、今回の伝統風水師ブログでは、風水の方位に対するカラーの考え方を書きました。

メディアなどで、1番良く使われるのは、1番最初の『定位に対する色』ですね。

理由は、1番簡単だから…という事でしょう。

玄空飛星派（フライングスター）の知識どころか、五行の相生、相剋、比和などの知識も要りません。
単純に『東＝青・緑』『北＝黒・玄』…と、色を提示すれば良いだけなので。

ただし、効果の程は定かではありません。

というのも、風水的に考える原理原則から、定位の色をインテリアに利用するというのは、完全に考えがズレてしまっている為です。

ですので、私はこのような使い方を一切しません。
逆に危険であるとさえ思っているぐらいです。

正しく風水カラーを使いこなすには

・建物の方位カラー
・紫白流年の方位カラー

この2つを活用するべきでしょうね。

本当の風水カラーの話

【注意】
迷いを生みたくない人は読まないでください（笑）

本来の風水的な色の使い方は、時間（タイミング）によって、吉となる色が変わっていきます。

例えば、A宅に2021年時点で、南に良いエネルギーが回っているとします。
今年2021年は南に

八卦：坎
数字：1
五行：水
色　：黒・玄

が回ってきます。

2021年のエネルギーが、宅の持っている南のエネルギーに対して、どのように影響するのか考えます。

宅の南を強めるエネルギーなのであれば、全く問題がありませんので、2021年のエネルギーを応援してくれる色を配置します。

つまり水と金のエネルギーを配置する事になります。

したがって、2021年の南の風水ラッキーカラーは『黒』『玄』『白』という事になります。

2021年のエネルギーが、宅の南に対して吉を半減させるエネルギーとなる場合は、2021年のエネルギーを弱める色が『風水ラッキーカラー』となります。

ラッキーと言っても、凶を半減させるという意味ですが…。

まとめ

巷の風水で活用されている風水ラッキーカラーを含む、本当の伝統風水におけるラッキーカラーも、視覚的要素から人間に影響を与えていると考えられています。

この視覚的要素の中でも『色』というのは、影響が弱く、本来の伝統風水では、そこまで重要視しません。

あくまでも付加的な要素として、利用する程度となります。

風水ラッキーカラーが出回る世の中で、正しいものを探そうとすると、知識が無いと探せないかもしれません。

そこまで神経質にならずに、本来の風水を利用し、楽しんで頂きたいというのが私の本音です。

『もうわからない！』

となった時は、雰囲気に馴染んだ色を使いましょう。

繰り返しになりますが、そこまで影響力が強い物じゃ無いですからね。