中庭のある家は不幸?~伝統風水師がおすすめしない理由
こんにちは!伝統風水師 小林蔵道です。
マイホーム購入や住宅の新築ではどんな家にしようかと、ワクワクしながら考えますよね。
- 注文住宅で家を建てるのだから他とは違う家にしたい
- お洒落なデザイン建築で新築したい
- 豪華に見える家に住みたい
あなたが「こんな家に住みたいなあ・・・・・・」と思ったその物件、ひょっとしたら中庭がある家ではありませんか?
どうやら中庭のある家は不幸、大凶の家相と言われることもあるのですが、この話は本当でしょうか?
今回は中庭がある家について、伝統風水師がわかりやすく解説します。

伝統風水師 小林蔵道
年間300人程度の伝統風水、伝統四柱推命鑑定をこなす。
命術、相術、卜術、仙術を使いこなし、自身の不登校、起業、結婚、離婚など様々な経験から『幸せな人生』をつくるお手伝いをする。(伝統風水鑑定のご相談はこちら)
中庭がある家は不幸?大凶の家相とされる理由

結論から説明すると、中庭がある家だから不幸・大凶というわけではありません。
むしろ中国では古来より、中庭がある家からたくさんの著名人が輩出されていますし、中庭がある家は不幸で大凶な家相だと言い切るのは早計です。
しかし中途半端な風水施術や風水を考慮していない場合は、不幸を呼ぶような大凶の家になりやすいことは確かです。
ではどうして中庭がある家が不幸、大凶になってしまうのでしょうか。
家の中心(太極)が外になってしまう

風水では家の中心のことを太極と呼び、特別な場所として扱います。
わざわざ名前を付けるくらいですから、その家に住む人の幸せ(健康や財産、子孫繁栄、家内安全など)にとって太極の位置はとても重要です。
普通の家(中庭がない家)では、当然太極は宅内にあります。しかし中庭のある家では太極の位置が家の外になってしまいます。
この太極が家の外にあるという状況こそ、クセモノです。
太極が天に抜けている状態は凶と考えます
風水では「気」という言葉を頻繁に使います。気とはエネルギーのようなものと考えてください。
そして宅内を巡る気(エネルギー)は太極に集まります。
家の形によっては宅内に太極を2つ3つ考えることもあります。下の図の家では赤い×印が太極の例です。

そして中庭がある家では、家の真ん中が中庭になってしまうことがあるんですね。例えば下の図の青い線が交わるところが太極ですが、太極は中庭にありますね。

この太極の位置に立って上を見上げたらどうでしょう?当然空が見えますから、太極が天に抜けている状態です。
そして太極は気(エネルギー)が集まる場所ですから、太極が天に抜けていると気(エネルギー)がどんどん抜けてしまうことになります。
宅内の気がどんどん抜けてしまう・・・・・・吉か凶かと言えば、凶です。
だから中庭がある家は不幸になりやすい、大凶の家相になりやすいと言えるわけです。
中庭がある家だから不幸とは言えない~良い風水にもなる

中庭があるからといって、必ず大凶、不幸とは言えません。あくまでも大凶になりやすいということは覚えておいてください。
例えばとても限られたケースですが、あえて中庭を作る風水設計もあるんですね。
とはいえ、風水師としてはやはり中庭をわざわざ作る設計はおすすめできません。
中庭がある家はデメリットも多く、伝統風水では住み心地をとても大切にします。また方位術や家主の宿命(四柱推命)、敷地の環境(巒頭風水)などをひとつひとつ考慮すれば、中庭を作らなくても良いエネルギーを活用する住宅を設計できます。
家に中庭がある、中庭がある家を検討している、風水鑑定が必要かも?と思われる方は、こちらからお問い合わせください。
中庭がある家はメリットよりデメリットが多い

風水的なことを一切無視して考えると、中庭がある家にもメリットはあります。
- 風通しが良い
- 非日常的なおしゃれ空間ができる
- 家族がどこにいるのか把握しやすい安心感
このようなメリットに憧れる方も多いのではないでしょうか。
ただデメリットもたくさんあるので、中庭がある家を決断する前にぜひ確認して下さい。
湿気が溜まりやすく雨水対策で費用増
中庭の周囲を建物が取り囲みますから、湿気が溜まりやすいです。
日本の気候は湿度が高いですし、湿気が溜まることは家にも人間にも悪い影響を及ぼしてしまいます。
また建物が取り囲む中庭では雨水対策も必要です。
シンプルに費用がかかるのはもちろん、風水の考慮なしに敷地内に水の流れを作ることはおすすめできません。
開口部が増えるから断熱性能や耐震性能が低くなる可能性
開口部は断熱性能や耐震性能に直結します。
また断熱性能がイマイチとなれば、エアコンの電気代も跳ね上がりますから、生活コストも大きくなることを覚悟しておきましょう。
プライバシーや防犯面で工夫が必要
開口部が多いため、周囲の高い建物から家の中が見えてしまう状況も増えてしまいます。
また家族とはいえプライバシーがありますから、通常の家より配慮や気遣いが増えることは覚悟しないといけません。
防犯面でも同じです。中庭は隠れる場所にもなりますし、外からは死角です。
伝統風水では鑑定や設計を依頼される「お客様の家の住み心地」を重視します。中庭がある家は済んでみて初めてわかるデメリットが多いですから、慎重な検討や設計が必要です。風水鑑定やご相談が必要でしたら、こちらからお問い合わせください。
その他デメリットや、中庭がある家が不幸とは言い切れない理由、中庭がある家をおすすめできない理由などはこちらの動画でも詳しく解説しています。気になる方はぜひご視聴ください。
家の敷地に中庭を作る建築様式~三合院・四合院

ここまでは宅内の一部として中庭を作る例を考えてきました。
続けて敷地に中庭を作る例を見ていきましょう。
実は中国で古くから使われている建築様式には中庭を作るものがあり、三合院・四合院と呼ばれています。
ただし宅内の一部として中庭を作るのではなく、敷地を中庭として活用する建築様式です。実際に建築するには広い敷地と風水的に良い環境、さらに慎重な設計が必要ですから、日本の一般住宅で活用するのはかなり難しいかも知れません。
三合院(コの字型)

このようにコの字型で中庭をとる建築様式が三合院です。
正面に母屋があり、明堂と呼ばれる母屋の前が中庭でしっかり開けています。また明堂の左右(東西)を建物が囲うことで風を防ぎ中庭の気が散ることを防ぐ形です。
このような明堂をしっかり囲み、四方全体がとてもバランスが取れている状態を風水では四神相応と呼びます。四神相応は風水の基本であり、理想のひとつでもある形です。
ただし注意して欲しいのですが、風水を考慮せず三合院のコの字型に建物を建てた結果、大凶風水になってしまったというケースもあります。
中庭があるというだけで、大凶・大吉を論じることはできないんですね。
四合院(ロの字型)

この四合院も敷地として中庭を作る建築様式です。
やはり母屋の正面が広く開けていて、周囲を建物が取り囲む四神相応の形を取っています。
もちろん四合院の様式を風水的に大吉とするには、慎重な設計は不可欠です。
中庭がある有名な現代の建築物

現代でも三合院・四合院の建築様式を活かして、四神相応を取る建築物があります。
中でもわかりやすい2つを紹介しましょう。
旧Apple本社

旧Apple本社は社員の通りコの字型の三合院の様式をとっています。
もちろんApple創業者のスティーブジョブスが風水や三合院を意識したのかどうかは、定かではありません。
ただ中庭を取り囲む旧Apple本社は、まさに三合院と言える建物です。
ペニンシュラ香港

ペニンシュラ香港は世界五大風水師であるレイモンド・ロー師が設計に携わったと言われています。
コの字型の三合院はもとより噴水の位置やロビーの位置など四神相応に加えてあらゆる風水的な配慮を施した建物です。
中庭がある家の風水鑑定は信頼できる風水師に依頼してください
中庭があるからといって、必ず大凶、不幸とは言い切れません。
風水的な施術、方位術、家主の宿命(四柱推命)、周囲の環境などの伝統五術をしっかり組み合わせれば、大吉となる設計も可能です。
ただしとても慎重な鑑定と設計が必要ですから、信頼できる風水師に相談してください。
中庭がある家を検討している方や中庭がある家に住んでいるけど心配な方、ご自宅やお墓の風水が気になる方は気軽にお問い合わせください。伝統風水術はもとより四柱推命や方位術など、伝統五術とあらゆる技法を駆使して鑑定いたします。


伝統風水師 小林蔵道
東洋の伝統を重んじ、和魂漢才スタイルで人間の幸せを創造。
京都に風水専門店を構え、年間300件以上の風水、四柱推命鑑定や、目標達成のためのプログラムを開催。テレビやラジオにも出演。
実は20代まで占い嫌いでしたが、巷で知られているのとは違う「本当の風水」を知り、現在は専業の風水師です。
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プロフィール

伝統風水師 小林蔵道
東洋の伝統を重んじ、和魂漢才スタイルで人間の幸せを創造。
京都に風水専門店を構え、年間300件以上の風水、四柱推命鑑定や、目標達成のための和風水プログラムを開催。テレビやラジオにも出演。
実は20代まで占い嫌いでしたが、巷で知られているのとは違う「本当の風水」を知り、現在は専業の風水師です。